湯田中渋温泉郷(ゆだなかしぶおんせんきょう)

目次
湯田中渋温泉郷の概要
湯田中渋温泉郷は、長野県下高井郡山ノ内町の横湯川、角間川、夜間瀬川流域に点在する、地獄谷、上林、沓野、渋、安代、角間、穂波、星川、湯田中、新湯田中、の十ヶ所の温泉に、戸狩、佐野両地区を併せた一大温泉郷です。旅館、ホテルも約90軒、共同湯53ヶ所、日帰り温泉施設6ヶ所、在ります。源泉数総計154本、総湧出量8,758ℓ/min(自然湧出/掘削自噴/動力揚湯)。泉質等は、泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉など塩化物泉、硫黄泉、単純温泉、硫酸塩泉。源泉温度:44~98℃。pH4.3~8.4。弱塩味の食塩泉系が多く、共同湯は全て、旅館も源泉掛け流しが大半です。湯田中温泉の湯田中駅周辺には、大湯、綿の湯、わしの湯、千代の湯、滝の湯、白樺の湯、弥勒の湯、平和の湯、脚気の湯他の共同湯が集まり、現在は地元住民と宿泊者のみ利用出可。渋温泉の温泉寺下から安代温泉まで続く石畳街には「金具屋(国登録文化財)」を始めとする木造三層・四層の旅館群が立ち並びます。渋温泉は外湯巡りが有名で共同浴場は九軒存在します。一番湯・初湯、二番湯・笹の湯、三番湯・綿の湯、四番湯・竹の湯、五番湯・松の湯、六番湯・目洗い湯、七番湯・七操の湯、八番湯・神明滝の湯、九番湯・大湯と夕涼みをしながらそぞろ歩きをすれば温泉情緒を満喫出来ます。草津温泉へは直線距離16km。江戸時代には関所の無い道として、上州草津温泉から七里で当地に宿泊し、翌日に善光寺詣りの経路として利用されていました。
地獄谷温泉(じごくだにおんせん)

地獄谷温泉へのアクセス
鉄道経由:JR長野駅から長野電鉄に乗り換え湯田中駅下車、上林温泉行バスの終点で下車し、徒歩40分。
車:上信越自動車道の信州中野I.Cから13kmですが、最後の林道2.5kmは冬季通行不能。
地獄谷温泉の概要
地獄谷温泉は、長野県下高井郡山ノ内町地獄谷、湯田中渋温泉郷最奥に在る「後楽館」一軒宿の温泉です。戦前からのリンゴの餌付けにより、野猿が専用の地獄谷野猿公苑の野天風呂に浸かりに来ることで海外の観光客にも有名です。沓野村の庄屋竹節万蔵により江戸時代末期の元治元年(1864)に開かれたそうです。
地獄谷温泉の泉質等と適応症
泉質等
① 源泉名:東の湯・西の湯 混合泉、含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉、源泉温度56.9℃、pH7.3、低張性中性高温泉、湧出量58ℓ/min(自然湧出)、源泉掛け流し。無色澄明、微塩味、微硫黄味。
➁ 源泉名:延命の湯・野天風呂・東の湯・西の湯 混合泉、カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉、源泉温度70.5℃、pH7.0、低張性中性高温泉、湧出量134ℓ/min(自然湧出)、源泉掛け流し。無色澄明、微塩味、微硫黄味。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、打ち身、胃腸病、切り傷、糖尿病、痔疾、婦人病、美肌など
飲用 -
上林温泉(かんばやしおんせん)

上林温泉へのアクセス
鉄道経由:JR東日本長野駅より長電バス(急行 志賀高原線)で約40分。または、長野電鉄長野線湯田中駅下車、長電バス(志賀高原方面行き各線/上林温泉行き)で約15分。
車:上信越自動車道の信州中野ICより国道292号を経由、沓野・渋I.C下りて5分。
徒歩:渋温泉より15分、沓野温泉より10分、角間温泉より10分、湯田中温泉より30分。
上林温泉の概要
長野県下高井郡山ノ内町大字平穏字上林の横湯川北岸に点在し、野猿の入浴で外国人観光客に人気の地獄谷野猿公苑へは徒歩30分です。温泉街の最奥には上林不動尊(行者が燃え盛る炎を渉る千駄焼きで知られる。)、温泉街の下には天川神社(御柱在り)が在ります。
上林温泉の泉質等と適応症
泉質等
源泉数5、泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉/硫酸塩泉、源泉温度65~78℃、湧出量720ℓ/min。無色透明、無味無臭。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、冷え性、打ち身、慢性消化器病、動脈硬化症、切り傷、やけど、慢性皮ふ病、糖尿病、痔疾、慢性婦人病など
飲用 不可
沓野温泉(くつのおんせん)

沓野温泉へのアクセス
鉄道経由 : JR長野駅より長電バスに乗り約40分で上林温泉入口下車、または、長野電鉄湯田中駅より長電バスで約10分。
車 : 上信越道の信州中野I.Cからは、R292に入り沓野・渋I.Cを下りて約20分。
沓野温泉の概要
沓野温泉は、長野県下高井郡山ノ内町平穏(沓野)に在る、渋温泉からは横湯川対岸の高台に位置する湯田中渋温泉郷内の温泉です。歓楽的要素は無く、山村集落の各所に地元民が生活に利用する共同浴場(熱の湯・上熱の湯・沢熱の湯・新上熱の湯・新熱の湯)、お湯汲み場が点在する街並みです。宿泊者は共同浴場へ入浴可能。日帰り入浴施設には「みやま温泉露天風呂 わくわくの湯」が在ります。また近隣には、御柱祭ゆかりの天川神社、沓野観音堂、渋温泉寺、和合会館、ギャラリー玉村などの見どころが在ります。開湯は1818年と伝わります。1991年(H3)に国民保養温泉地に指定されました。
沓野温泉の泉質等と適応症
泉質等
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉/含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉/単純温泉、pH7.0~7.61、低張性弱アルカリ性高温泉、源泉温度65℃~91℃。源泉掛け流し。ほとんど無色透明、微塩味・微苦味、微硫化水素臭。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、冷え性、皮膚病、婦人病、疲労回復など
飲用 -
渋温泉(しぶおんせん)

渋温泉へのアクセス
鉄道経由:長野電鉄湯田中駅より長電バスで約5分。
車:上信越道の信州中野IC~志賀中野有料道路(オリンピック道路)経由、佐野角間ICから5分など。
渋温泉の概要
渋温泉は、長野県下高井郡山ノ内町平穏、千曲川(~夜間瀬川~)の支流の横湯川沿いに在る温泉で、「湯田中渋温泉郷」(「湯田中温泉」参照)の一つ。夜間瀬川支流の横湯川沿いに温泉街が広がります。横湯川沿いの大型宿泊施設のほか、石畳の道に温泉寺下から安代温泉まで続く石畳街には「金具屋(国登録文化財)」を始めとする木造三層・四層の旅館群が建ち並びます。外湯巡りが有名で共同浴場は9軒存在し、一番湯・初湯、二番湯・笹の湯、三番湯・綿の湯、四番湯・竹の湯、五番湯・松の湯、六番湯・目洗い湯、七番湯・七操の湯、八番湯・神明滝の湯、九番湯・大湯とあり、それぞれ泉質・効能が異なります。いずれも宿泊客および地元住民専用で、どの浴場にも共通鍵がかけられています。渋温泉の宿泊者には無料で外湯の鍵が貸し出され、苦(九)労を流すと謂われる「九つの外湯めぐり」を楽しむことが出来ます。「湯めぐり手形」と「巡浴祈願手拭い」を持って、石畳街の九つの共同湯を巡って渋大湯前の高薬師に参拝して結願となる「厄除け順浴」は挑戦し甲斐が有ります。開湯は1,300年前で、行基の発見と伝わります。武田信玄の隠し湯の一つでもあり、信玄の寄進によって開山した龍神の伝説も残る「横湯山温泉寺」は、川中島の戦いの折には傷ついた兵士を療養させたと伝わります。九湯めぐりの満願を祈る「渋高薬師」には病を癒す薬師如来が祀られています。江戸時代には、佐久間象山、小林一茶、葛飾北斎等の文人がこの地を訪れています。
渋温泉の泉質等と適応症
泉質等
泉質:ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉(渋温泉外湯九湯は全てこの泉質で、pH4.0~7.6)、塩化物泉、硫酸塩泉、硫黄泉など、源泉温度21.2(渋・辰野館)~98℃、pH2.7(渋・辰野館)~7.6、酸性低張性高温泉~弱酸性低張性高温泉~中性低張性高温泉、成分総計(mg/Kg)1133~1342、源泉数37、湧出量3500ℓ/min。無色透明~青みがかった微白濁~緑褐色懸濁他、酸味、鉄味、硫化水素臭。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、冷え性、打ち身、慢性消化器病、動脈硬化症、糖尿病、切り傷、やけど、慢性皮ふ病、痔疾、慢性婦人病、美肌など
飲用 一部可
横湯山温泉寺

渋高薬師

安代温泉(あんだいおんせん)

安代温泉へのアクセス
鉄道経由:JR東日本長野駅より長電バス(急行 志賀高原線)で40分、上林温泉入口下車徒歩15分。または、長野電鉄湯田中駅より長電バス(志賀高原方面行き/上林温泉行き)で約5分、安代温泉下車直ぐ。
車:上信越自動車道の信州中野ICより国道292号沓野・渋I.C下りて5分。
徒歩:渋温泉より3分、沓野温泉より10分、湯田中温泉より10分。
安代温泉の概要
安代温泉は、長野県下高井郡山ノ内町大字平穏字安代の、横湯川の黒川橋上流の河川敷両岸に在る温泉です。渋温泉の西隣で石畳で続いています。区切りは判り難いですが字で分かれています。江戸時代の宝永年間(1704~1711)には、横湯川の河川敷に湯小屋が作られていました。当地に宿泊すると一般開放していない二軒の共同浴場にも入浴可。
安代温泉の泉質等と適応症
泉質等
泉質:ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉、弱アルカリ性、無色透明・無味微硫化水素臭。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、皮ふ病、切り傷、糖尿病、婦人病など
飲用 不可
角間温泉(かどまおんせん)

角間温泉へのアクセス
鉄道経由:長野新幹線上田駅より菅平高原行きバスに乗車、真田バス停より送迎。長野電鉄湯田中駅からタクシーで5分。
車:上信越自動車道の上田・菅平I.Cを下りて国道144号線を菅平方面へ車で約20分。
角間温泉の概要
長野県下高井郡山ノ内町角間の、角間川西北から北側に在る温泉です。室町時代の高僧・蓮如上人の発見と伝わります。真田氏の隠し湯とも伝わります。林芙美子、吉川英治、横山大観など、多くの文人墨客に愛され、横山大観の別荘も残っています。四軒の温泉宿と、宿泊者は入浴可能な三つの共同浴場が民家の間に点在しています。日帰り入浴が可能な「傅習館とらやの湯」も在ります。
角間温泉の泉質等と適応症
泉質等
泉質:ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉/ナトリウム-塩化物泉など、pH8.2、源泉温度66.4~87.8℃、源泉3、湧出量-ℓ/min。無色透明、無味無臭。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、動脈硬化症、打ち身、慢性消化器病、皮ふ病、切り傷、やけど、婦人病など
飲用 可
穂波温泉(ほなみおんせん)

穂波温泉へのアクセス
鉄道経由:長野電鉄湯田中駅から徒歩10分。
車:上信越道信州中野ICから国道292号経由12km。
穂波温泉の概要
穂波温泉は、長野県下高井郡山ノ内町佐野、湯田中温泉の中心街から夜間瀬川を挟んで南岸に在る温泉です。志賀高原の山々や北信五岳を望む地にあり、露天風呂から山々を一望出来る施設も在ります。春は堤防に桜の花が咲き、六月中旬頃からはホタルの飛び交う姿も眺められます。
穂波温泉の泉質等と適応症
泉質等
泉質:ナトリウム-塩化物泉/硫黄泉/単純温泉など、pH8.4、弱アルカリ性低張性高温泉、源泉温度60~90℃、源泉数8、湧出量-ℓ/min。無色透明、無味~微塩味・微硫化水素臭。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、冷え性、動脈硬化症、打ち身、慢性消化器病、切り傷、やけど、慢性皮ふ病、痔疾、慢性婦人病など
飲用 不可
星川温泉(ほしかわおんせん)

星川温泉へのアクセス
鉄道経由:長野電鉄湯田中駅から徒歩7分。
車:上信越道の信州中野ICから国道292号経由12km。
星川温泉の概要
星川温泉は、長野県下高井郡山ノ内町星川、長野電鉄湯田中駅からなだらかな坂を夜間瀬川へ向かって少し下った夜間瀬川北岸に在る温泉です。歌人伊藤左千夫が「湯田中の 川原に立ちて 飯縄[いいづな]峰や 妙高の山黒姫の山」と詠んでいる通り、星川橋から望む北信五岳(飯縄、戸隠、黒姫、妙高、斑尾山)は見応えが在ります。対岸は穂波温泉です。
星川温泉の泉質等と適応症
泉質等
泉質:ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉など、pH8.09、源泉温度80~90℃、湧出量-ℓ/min、無色透明・無味無臭~微硫化水素臭。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、五十肩、慢性消化器病、動脈硬化症、打ち身、切り傷、やけど、慢性皮ふ病、痔疾、慢性婦人病など
飲用 一部可
湯田中温泉(ゆだなかおんせん)

湯田中温泉へのアクセス
鉄道経由:東京から北陸新幹線で1時間20分、JR長野駅から長野電鉄湯田中駅まで45分、下車すぐなど。
車:上信越自動車道信州中野I.Cから国道292号経由で12kmなど。
湯田中温泉の概要
湯田中温泉は、長野県下高井郡山ノ内町湯田中温泉町・大字平穏他の、千曲川の支流の夜間瀬川沿いに在る、湯田中渋温泉郷の中心的な温泉です。規模の大きなホテルや古い旅館などが14軒在り、駅から夜間瀬川沿いの高台方向にみやげ物屋や飲食店などが入り混じって温泉街を形成しています。湯田中駅には日帰り入浴施設「楓の湯」が在り、駅前や梅翁寺前には足湯も在ります。歓楽街温泉の雰囲気は余り無く、スナックなどは数軒のみ。湯田中温泉の湯田中駅周辺には、大湯、綿の湯、わしの湯、千代の湯、滝の湯、白樺の湯、弥勒の湯、平和の湯、脚気の湯他の共同湯が集まっておりかつては一般開放されていましたが、マナーの低下により現在は地元住民と宿泊者のみ利用出可となりました。かつては一般に開放されていましたが、一部の共同浴場は毎月26日(風呂の日)に一般客の入浴が可能です。大湯は、日本温泉協会発行の雑誌「温泉」の第47巻「共同浴場番付」で、西の横綱の道後温泉と並び、東の横綱に番付けられました。
文献に残る開湯は7世紀頃の天智天皇(626年-672年)の時代で、僧智由により発見され、「養遐齢(ようかれい)」と名づけました。これが、現在も同位置にある大湯です。智由はこのとき同時にこの温泉を鎮護するために大湯の東方に弥勒石仏を建立しました。古くは草津街道の宿場であり、また湯治場でした。松代藩の真田氏は湯田中の湯を愛し、お城にも温泉を届けさせたそうです。小林一茶の門弟でもあった湯田中湯本は旅籠登録制度が施行されたときの第一号だそうです。
湯田中温泉の泉質等と適応症
泉質等
泉質:ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉、ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉、ナトリウム-塩化物泉、弱アルカリ性単純泉、単純温泉、塩化物泉(弱食塩泉)、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉(源泉:新湯田中温泉)、含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、pH7.88~8.59、弱アルカリ性低張性高温泉。湧出量:253~ℓ/min、源泉温度42~93.6~95℃。無色透明~白濁、酸味、源泉掛け流し在り。
適応症
浴用 神経痛、切り傷、糖尿病、胃腸病、疲労回復、関節炎、腰痛、冷え性、慢性湿疹、美肌など
飲用 不可
新湯田中温泉(しんゆだなかおんせん)

新湯田中温泉へのアクセス
鉄道経由:長野電鉄湯田中駅下車、徒歩5分。
車:上信越道の信州中野I.Cから国道292号経由11km。
新湯田中温泉の概要
新湯田中温泉は、長野県下高井郡山ノ内町新湯田中温泉、湯田中渋温泉郷の一番西側、長野電鉄湯田中駅の西の直ぐそばに在る温泉。
新湯田中温泉の泉質等と適応症
泉質等
泉質:単純温泉、塩化物泉、硫黄泉など、pH7.3、源泉温度58~90℃、湧出量-ℓ/min、無色透明・無味無臭~微硫化水素臭。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、肩こり、打ち身、胃腸病、皮ふ病、痔疾、婦人病、美肌など
飲用 一部可


