安達太良山の温泉(あだたらやまのおんせん)

目次
岳温泉(だけおんせん)

岳温泉へのアクセス
鉄道経由 : JR東北線二本松駅からバスで25分。
車 : 東北自動車道二本松I.Cから8km(15分)です。
岳温泉の概要
岳温泉は、福島県二本松市岳温泉、安達太良山西麓の「あだたら高原」に在る温泉です。温泉神社への参道でもあるヒマラヤ大通りを中心に広がり、自然に囲まれつつも、昔ながらの温泉街の風情も感じられます。「あだたら高原」では、放牧されている牛や野生のニホンリスを見かけることもできます。1955年(S30)に国民保養温泉地に指定されました。岳温泉の大きな特徴の1つが、源泉から温泉街までの引湯の距離の長さで、実に「8キロメートル」と全国でも一、二を争うほどです。安達太良山の標高1500m付近の源泉から、山肌を伝う湯樋(ゆどい)を通り、約40分かけて温泉街まで湯を引いています。源泉から温泉街まで流れてくる間に、管の中で自然に湯もみされ、酸性泉でありながら肌にやさしい湯となります。
開湯は、「日本紀略」に「安達嶺……従五位下小陽日温泉神」記録がある事から推察すると、少なくとも平安初期です。小陽日も小結も「こゆひ」と読み、江戸時代まで「湯日温泉」と呼ばれていた岳温泉の泉源地の安達嶺(安達太良山)山腹の元岳温泉が御神体と思われます。水戸光圀公(黄門様)も湯治に訪れたという記述も在ります。丹羽二本松藩時代に温泉街の整備が進み、江戸中期には湯女百人に達する大温泉街になっていました。ただ土砂崩れや火災などの災害も多く、現在の地に落ち着いたのは明治三十九年(1906)のことです。
岳温泉の泉質等と適応症
泉質等
酸性泉、源泉温度は68℃。源泉掛け流し在り。
適応症
浴用 アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症
飲用 -
岳温泉神社(だけおんせんじんじゃ)

福島県二本松市岳温泉1丁目、安達太良山に向かって岳温泉のヒマラヤ大通りの突き当りに在ります。
沼尻温泉(ぬまじりおんせん)


沼尻温泉へのアクセス
鉄道経由:JR東北新幹線の郡山駅から乗換えて、磐越西線「猪苗代駅」で下り、バスで30分。
車:磐越道猪苗代磐梯高原I.Cから国道115号線経由で約20km30分。
沼尻温泉の概要
沼尻温泉は福島県耶麻郡猪苗代町蚕養沼尻山甲、安達太良山の西麓の、沼尻スキー場の直ぐ下に在る温泉です。源泉は直線距離で3km余り登った安達太良山の噴火口(標高1,250m 沼ノ平)の近く在ります。1km余り下に在る少し大きな中ノ沢温泉は源泉を同じくする兄弟温泉です。別名「塩抜きの湯」と呼ばれる強酸性の泉質で、ピリピリくる入浴感と湯上り後のサッパリ感が特徴。レモン水のような酸っぱさで、飲泉は胃腸病に効くとのこと。登山の装備で沼尻スキー場上の登山口から立看板の指示に従って登って行くと(無風時の火山ガスにも注意)、川全体が白濁している源泉に辿り着き、湯をせき止めた場所では野湯にも出来ていて、湯加減も良い具合らしいです。「中ノ沢・沼尻温泉」の発見は、約380年前の文禄年間に遡ります。安達太良山麓で湯治場として利用されたのが始まりです。源泉は安達太良山の噴火口近くや谷間から湧く「沼尻元湯」。湧出量は単一の源泉としては日本一です。2009年の会津保険事務所の調査で、毎分13,400ℓも湧出していることがわかりました。泉質は、あたたまり成分であるナトリウムや、保湿にはたらくメタケイ酸が溶けたバランスのよい硫黄泉です。pHは 1.7〜2.1。レモンのような酸性の湯ですが、長大なパイプの中で揉まれてそれぞれの宿に届くため、肌への触感はシルクのようです。無色透明の日もあれば、白濁の日もあり、緑色がかった日もあります。効能は胃腸病や冷え、関節痛、糖尿病など。温泉街の人たちに糖尿病の人がいないことから、専門家による詳しい調査も始まっています。
沼尻温泉と言えば、やはり冬場沼尻スキー場でのスキーと安達太良山登山です。しかし、安達太良山は、日本の111の活火山(火山噴火予知連絡会(気象庁長官の私的諮問機関:文部省測地学審議会の建議に基づき、1974年発足)選定)の内、気象庁が火山監視・警報センターにおいて火山活動を24時間体制で常時観測・監視している常時観測火山50の1つなので、噴火警報には注意が必要です。安達太良山沼尻登山口から約1時間ほどで分岐点に到着します。右に行けば、安達太良山。船明神山方面。左に降下すれば、沼尻源泉地帯となります。分岐点から、急勾配を20分ほど降りると、強酸性泉の源湯の硫黄川が見えて来ます。明治。大正。昭和にかけては、硫黄鉱石を採掘する国内有数の鉱山でもあったそうです。安達太良山でマグマが噴出した最も新しい噴火活動は約2400年前です。有史時代での火山活動は,明らかにマグマ噴火と見られるものは無く、噴気もしくは水蒸気爆発で、いずれも沼ノ平火口での活動と思われます。その中で最も大規模な火山災害を伴った噴火は,1899年に始まって,小康状態を経て1900年7月17日にクライマックスを迎えた1900年噴火です。また、紀元前6世紀前後に1回、紀元5世紀から12世紀にかけて6回、いずれも沼ノ平火口からラハール(火山泥流)が発生しました。これらは、硫黄川を通って火口西方約10kmの山麓にまで到達しています。
| 年 | 月 日 | 活 動 記 録 |
| 1658(万治元)年 | 山崩れ、温泉湧出。 | |
| 1813(文化9)年 | 噴煙多量。 | |
| 1899(明治32)年 | 8月24日 | 噴火:年始め頃から活動活発化し、噴気孔数,噴気量増大。沼ノ平内の火孔から大音響とともに火炎を噴出。 |
| 〃 | 8月25日 | 火孔縁を破壊し、灰や硫黄泥を噴出。 |
| 〃 | 11月11日〜12日 | 同一地点で黒煙や石を噴出。 |
| 1900(明治33)年 | 7月17日 | 噴火:沼ノ平内に長径300m短径150m深さ40mの新噴火口が形成され、熱灰や石を噴出。噴出物総量 1.1×106m3。火口の硫黄採掘所、付近の鉱山住宅や元山小中学校全壊。死者72名、負傷者10名。山林耕地被害。 |
| 1950(昭和25)年 | 2月25日 | 噴煙:噴煙高度50m。 |
| 1996(平成8)年 | 地熱、噴気活動活発化。9月に沼ノ平北部で泥噴出。 | |
| 1997(平成9)年 | 9月15日 | 火山ガス(硫化水素)により、沼ノ平で登山者4名死亡。 |
| 2000(平成12)年 | 噴気活動が一時的に活発になり,2月19日に300mの高さの噴気を観測. |
私が訪れたのは2014年10月で、「ボナリ高原ゴルフクラブ」送迎の待機中です。「ボナリ高原ゴルフクラブ」は標高850m、磐梯朝日国定公園の大自然に囲まれたコースで四季折々の景観が美しいのですが、特に私の行った10月は、コース内のクラブハウスから眺める硫黄川や酢川を挟んで西北側の山々の紅葉は、正に錦秋と呼ぶにふさわしい絶景でした。 設計者はロナルド・フリーム氏だそうです。紅葉を眺めながら周辺を散歩していて、何軒かの宿が在る小さな温泉街に辿り着きました。実際に立ち寄り湯で伺ったのは、反対側に少し離れたスキー場の下に在る「沼尻高原ロッジ」です。看板の日帰り入浴500円に惹かれて訪問。沼尻スキー場のゲレンデの麓に有り、「大草原の小さな家」を連想させるスイスの山小屋風の温泉宿でした。前日の御宿東鳳は硫酸塩泉(星空の見える露天の寝湯は格別)で肌にあっさり過ぎたので、もしや硫黄泉ではと期待しました。そう言えば手前の温泉街の「田村屋旅館」の近くには地元の老人のグループがいたし...、地元の老人なら硫黄泉に違いないと、即入浴決定。車に戻ればタオルが有りましたが、戻ると30分は掛かる為タオルも購入しました。受付で入湯料500円にタオル200円の代金を支払うと、今は誰も入っていないと教えてもらえました。喜び勇んで入湯すると案の定酸性の硫黄泉です。しかも源泉掛け流し。お湯や排水溝近くに黄色い湯の華が浮いています。しめた!と思いました。頭からかぶり湯をすると目に染みます。硫黄泉で強酸性です。入ってみるとツルツルした感じでは無くキシキシしてちょっとした傷に染みます。飲んでみると明らかに酸っぱい。沼尻温泉は江戸時代の開湯だそうです。ちなみに「沼尻高原ロッヂ」のオーナーは、登山家の故田部井淳子さんでした。翌2015年10月に再びボナリ高原ゴルフクラブ送迎で行った際は残念ながら休業中だったので、近くの「沼尻温泉のんびり館(2021/05/31に閉館。)」に入湯しました。若干配当距離が長く酸性度が低まっているのか肌のピリピリ感が和らいで入りやすかったです。「沼尻高原ロッヂ」は2019年11月11日からリニューアルオープンしています。運営は会津・芦ノ牧温泉で60年の歴史を持つ旅館「大川荘」だそうです。
沼尻温泉の泉質等と適応症
泉質等
源泉数1、源泉名:沼尻元湯、泉質:酸性・含硫黄-カルシウム・アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)、旧泉質:含硫化水素酸性緑礬泉、pH1.7~2.1、低張性酸性高温泉、源泉温度68.3℃、湧出量13,400ℓ/min。知覚:無色微懸濁~淡青微白濁~微白濁、硫化水素臭、強酸味。
適応症
浴用 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、打ち身、胃腸病、糖尿病、慢性皮ふ病、切り傷、痔疾など
飲用 施設により飲泉可で胃腸病に効果。レモン汁か酢のような味。
中ノ沢温泉(なかのさわおんせん)


中ノ沢温泉へのアクセス
鉄道経由 : JR磐越西線の猪苗代駅よりバスで約30分。
車 : 磐越道の磐梯熱海I.Cより県道24号線を猪苗代方面へ約20分。または、磐越道の猪苗代磐梯高原I.CよりR115を福島方面へ約25分。
中ノ沢温泉の概要
中ノ沢温泉は、福島県耶麻郡猪苗代町蚕養沼尻山甲、安達太良山西麓の、沼尻温泉のすぐ下に在る温泉です。東に安達太良山、西は磐梯山、北は吾妻山系の山々が望まれる風光明媚な山間の温泉地です。源泉は安達太良山の噴火口(沼ノ平)の近く在り、そこから直線距離で約7㎞引湯しています。源泉地のすぐ下には沼尻温泉が在り同じ源泉を引湯しています。共同浴場・日帰り入浴施設は無く、旅館・ホテルの日帰り入浴を利用します。約380年前の文禄年間(1600年頃)に平近平氏によって安達太良山麓より発見されて以来、農閑期の湯治湯として利用されてきました。明治18年に遠藤勝吉氏を中心する地元民により源泉から中ノ沢まで約7㎞引湯されました。源泉は安達太良山の噴火口近くや谷間から湧く「沼尻元湯」で、湧出量は単一の源泉としては日本一の毎分13,400ℓ(2009年の会津保険事務所の調査)。泉質は、あたたまり成分であるナトリウムや、保湿にはたらくメタケイ酸が溶けたバランスのよい硫黄線で、pH 1.7〜2.1。源泉はレモンのような酸性の湯ですが、長大なパイプの中で揉まれて中ノ沢温泉のそれぞれの宿に届くため、肌ざわりは柔らかくシルクのようです。無色透明の日もあれば、白濁の日もあり、緑色がかった日もあり、天然温泉の醍醐味を掛け流しで楽しめます。効能は胃腸病や冷え、関節痛、糖尿病など。温泉街の人たちに糖尿病の人がいないことから、専門家による詳しい調査も始まっています。四季を通じて、安達太良山登山(「沼尻温泉」のページに記載した通り噴火警報に注意が必要です。)やスキーはもとより、「ボナリ高原ゴルフクラブ」や「猫魔ホテル猪苗代ゴルフコース」での泊りがけのゴルフの際の利用がお勧めです。また少し足を伸ばして、1888年(明治21年)の磐梯山の水蒸気爆発して山体崩壊した磐梯山や、その噴火により川がせき止められてできた裏磐梯の五色沼、雄国沼、桧原湖、曽原湖、小野川湖、秋元湖、など300以上点在している湖沼群、中津川渓谷、「諸橋近代美術館」(巨匠サルバドール・ダリの世界的美術館)、猪苗代湖、「野口英世記念館」の、観光やドライブ、裏磐梯の温泉(裏磐梯早稲原温泉郷・桧原温泉・大潮裏磐梯温泉・五色温泉・川上温泉他)の立ち寄り湯、トレッキングやカヌー、カヤックなどのアクティビティを楽しむための、観光の拠点としてもお勧めです。冬は特に、東京から最短2時間半で北海道に負けない良質なパウダースノーが味わえる、グランデコスノーリゾート、星野リゾート 猫魔スキー場、裏磐梯スキー場でのスキーやスノーボードがお勧めです。五色沼自然探勝路他では、経験のあるガイド付きでスノーシューでの冬限定の散策を楽しむことができます。
中ノ沢温泉の泉質等と適応症
泉質等
源泉数1、源泉名:沼尻元湯、泉質:酸性・含硫黄-カルシウム・アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)、旧泉質:含硫化水素酸性緑礬泉、pH1.7~2.1、低張性酸性高温泉、源泉温度68.3℃、湧出量13,400ℓ/min、源泉掛け流し在り、加水。知覚:無色微懸濁~淡青微白濁~微白濁、硫化水素臭、強酸味。
適応症
浴用 胃腸病・リウマチ性疾患・慢性皮膚疾患・運動機能障害・慢性胃腸病・病後回復期(リハビリ)・婦人病・関節痛・水虫・痔・糖尿病・高血圧・また強い殺菌力があるため切り傷などの外傷など(中ノ沢温泉「朝日屋旅館」HPより引用。)
飲用 施設により飲泉可、胃腸病に効能。レモン汁か酢のような味。


